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ナマの音楽

冬のコートをクリーニングに出しました。ようやく暖かくなり、嬉しいです!
最近出掛けた演奏会で、特に心に残ったものがいくつかあるので、書いておきたいと思います。

先月12日にDüsseldorfのRobert-Schumann-Saalであった、Weiss-Kaplan-Stumpf Trio の室内楽演奏会。
2001年結成、主にアメリカで活躍中のトリオで、特にベートーベンの解釈で有名とのこと。他に弾いたAuerbach(1973-) とB.Smetana(1824-1884)の作品も、3人一体となった主張がまっすぐ突き刺さってくる演奏で、これが、ものすごい。曲に真っ向から衝突していき、命をかけて弾いている。
気付けば号泣していました(私が)。どんなものを目指して音楽と向き合われていらっしゃるのか、聞いてみとうございます。ちなみに、ホールの座席はガラ空き。これを逃すとは、もったいない。
という私も名前は知らなかったけれど、出会えて感銘を受けたトリオでした。


27日にはKrefeldで海老彰子さんのリサイタル。
エオリアン・ハープから始まった前半は、即興曲やノクターン、スケルツォ2番、バラード3番など、すべてショパンでまとめた、魅惑のプログラム。ピアニストなら数えきれないくらい弾いたり、聴いたりした曲たちが、磨きに磨かれて海老さんの指から紡ぎだされて、作品自体が生き物となって空間に残り、それが見えたような…気がしました。後半はラベルのソナチネと、夜のガスパール。前半よりガラッと変わって、鋭く熱く、恐ろしく、最後には心を奪われる。
これは、つまりどういうことかというと…数日経ち、巨匠による演奏というものではないかと(…私のまとめ方があまりに唐突かもしれませぬ)。
人の心に音楽が残るというより、空間に命を持った音楽が残る。
とても、素晴らしかったです。


先週6日[オースターモンターク]には、ベルリンフィルのイースター音楽祭を聴きにBaden Badenへ!
実は演奏会の2日前に知り、どうしても聴きたくなって行ってきました。
カジノ内にある(普段は一般人の私など絶対入れないような)ゴージャスなホールにて、大好きなピアニスト、エリック・ル・サージュ、コンマスの樫本大進、フルートはパユ、クラリネットのフックス、チェロのクヴァントら、“メンバーも超豪華”な室内楽演奏会。
プログラムはベルクのクラリネット&ヴァイオリントリオ(アダージョ)、バルトークのコントラスツ、シェーンブルクの室内楽交響曲第1番!のはずが、バルトークは無しでハイドンのチェロ&フルートトリオに曲目変更となっていました。コントラスツを聴きに行ったのに残念でしたが、ハイドンは気品にあふれて煌びやかで、しびれました!
まろやかで、とろけるような音色のクラリネットと、ピリッと締まりのある熱いヴァイオリン、包容力のある、豊かでいて繊細なピアノの響き、仲間の顔を覗き込んで幸せそうに弾く、余裕に溢れたフルート、そして頑丈な軸を持った温かい父のようなチェロ。
最初から最後まで(いや、今も)、テンションが上がったままの演奏会でした。

いや~ナマの音楽は心に響きます。

by pianokammer | 2015-04-15 07:23 | コンサート評